Contents > 重機が活躍する現場に潜入
重機は働いているところがカッコイイですよね。
ぐいぐいと土砂を押していくブルドーザ、沢山の土砂をすくい上げてダンプに積むショベル。その土砂を運ぶダンプ。高ーくそびえるクレーンのブーム、機能美の極致と言ってもいい完成されたデザインは一日見ていても飽きません。
実際、カナダの鉱山へ取材に行って初めて見る巨大なショベルと超大型ダンプを目の当たりにして、同じ作業を繰り返しているのに何時間見ても見飽きなかったのです。
この時の取材は“巨大重機の世界”というタイトルで本にしましたので御覧になった方もいるかもしれませんね。
本やネット動画では絶対に伝わらないのは、現場の広さや空気感、エンジン音や振動でしょう。
そんなことを書いてみましょう。
カナダの鉱山で働いていたコマツPC8000フロントショベルは質量、約700トンの超大型ショベルです。
近くの発電所から電気を供給してもらって動く、いわゆる電気ショベルでした。ディーゼルエンジンならエンジンから発するメカニカルなノイズを想像できるかもしれない。 電気ショベルはどんな音でしょう。電気自動車はモーターの音が微かに聞こえますね。果たしてポンプを駆動しているであろうモーター音に混じって、車体外側にある何基ものクーリングファンの音が騒音となっていました。機械から30mくらい離れたところにいましたが、隣の人と話すのにかなり大声を出す必要があるくらいと言えば想像つくでしょうか。
そのサイズ見上げるほどの車体は建物?!運転は3階のベランダから操縦している感じ。現場で移動している姿はちっさなビルが動いているといってもいいでしょう。
鉱山は鉱物を採掘するわけですが、ほぼ岩のような固い壁を掘っていました。バケットは巨大で分厚い頑丈な鉄で作られていてトゥース・爪も半端なく大きいものが装備されています。最初はシュッとエッジが立っているのですが岩を相手にしていると擦れて角が丸く削れてしまうのです。スゴイなあと思いながら休憩しているショベルの爪に何気なく触れたら、“熱ッ”と声を出してしまうくらい熱をもっていたのです。丸くなってしまった爪は新品に交換しなければなりません。頻繁に交換するのも大変だし、その間作業が止まってしまいます。最近コマツでは爪の部分をチタンにしているようです。
ショベルのお相手は土砂を運ぶダンプトラックですね。PC8000にマッチングするのは最大積載量240トンのコマツ730Eです。タイヤの直径は3.8m。
運手席は2階のベランダの高さ。ちなみに町で走っている大型ダンプの最大積載量は約10トンです。それの18台分を一回で運べるのです。
自重約147トン、最大積載量が181トン、合わせて約328トンとなります。そんな重いものを6本のタイヤで支え鉱山の中を走るのです。
ウンウンいいながら坂道をゆっくり登ってくるところを待ち構えます。マフラーからの温かい排気を感じるくらいの所で見る迫力。
それはもう圧巻です。タイヤは重さに耐えながら接地面は1.5mくらいつぶれてました。去っていく後ろ姿もたまらなくカッコイイのです。
この取材の時にはバンクーバーで鉱山に相応しい4駆を借りて行きました。現地の担当者は車を見て、これなら鉱山の中を走ってもいいぞ !! と、なんと鉱山の中を自分で運転したのです。ダンプの走行路と交差する道があって、そこだけは気をつけろと言われました。あんな大きなダンプのタイヤに轢かれたら?!窓を開けて音が聞こえないか止まって慎重に通ったのは言うまでもありません。実際そんな事故もあるみたいで、現場を走り回るスタッフのピックアップにはダンプの運転手から見えるように高さ4mくらいの旗が付けてありました。鉱山ならではですね。現場に来てみないと分からないことばかり。
現地で撮影した動画をアップしましたのでそちらもご覧ください。
つづく。
重機が活躍する現場に潜入movie1
重機が活躍する現場に潜入movie2
重機が活躍する現場に潜入movie3
重機が活躍する現場に潜入movie4
重機が活躍する現場に潜入movie5
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