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重機製造メーカー工場見学

いままでに各国の工場を見学させていただいていますが、それぞれの国や会社によって物作りの哲学が違うように感じました。どこが一番ということではないのですが国民性の違いのようなものが興味深いです。
さて今回は未発表のものを公開いたしましょう。

ベラルーシにあるBelaz/ベラーズでは世界最大の鉱山用超大型ダンプ75710を製造しています。最大積載量450トン。コマツ、CAT、リープヘルも超大型ダンプをラインナップしていますが380トンまでなんです。これはもう見に行くしかありません!ラスベガスで開催されたマイニングエキスポで名刺交換をしていたので早速コンタクト。
しかし待てども何も反応がありません。もしかして英語が通じないのか?あきらめかけていたところ、ベラルーシのトラックジャーナリスト、ウラジミールさんの助けがあって招待状がきました。コンタクトしてからなんと1年も経ってました。初めてのいわゆる東側の国。かってが違いますねえ。さて、皆さんが知りたいダンプの話をしましょう。あんなに時間が掛った割には訪問したら親切に工場内を案内してくれインタビューには設計に携わった方まで来てくれました。まずはヤードにある展示車とご対面。第一印象は巨大!!フロントのデザインを印象的にしている8個ずらりと並んだライトのように見えるエアクリーナのカバーが目に入りました。近づいて巨大さを実感。バンパーの高さは僕が手を伸ばしても届かなかったくらい高い位置でした。全長206,000mm、全幅9,750mm、全高8,170mm。自重360トン、土砂を積んだ時の総重量810トン。サイズだけでなく質量も半端ない。その重量を支えるため前後ともダブルタイヤにして8本。フロント2本、リヤ4本では支えきれないんだよと設計者談。フロントダブルタイヤには普通のステアリング機構はスペース、強度の問題でできないのでショベルのようにセンターで旋回させる機構になっています。最小回転半径は19.8m。ライバルの360トンダンプは17.2mなので回転する場所は大きくする必要がある。全てのホィールにモーターが仕込まれエンジンで発電した電気で回転させます。フロントタイヤより前のオーバーハングはとても長くエンジンもフロントタイヤより前に位置します。エンジンはドイツMTU DD 16V4000。V16 2330hp(1715kw)を2基搭載。運転席はとても高い位置にあり見える景色は3階建てのベランダから運転する感じ。インパネはロシアの雰囲気ぷんぷんで操作盤という言葉が似合います。流石にエアコン装備で快適らしいです。まだ3台しかないらしくシベリアの鉱山に一台稼働中、一台は完成車として工場で展示、最後の一台は未完成で工場のラインに置いてありました。東側のメーカーも面白いですねえ。ベラルーシと言えばテニスプレイヤーのシャラポアさんをご存知の方も多いでしょう。美しい方で現地の女性はみんなキレイなのだ!なんていう情報もまことしやかに聞こえてました。ホテル、本屋さん、スーパーマーケットなどいろいろ行きましたが、はたして美しい方たちは家にでも居たのでしょうかお見かけしませんでしたねえ。レンタカー屋さんの子はとても親切で可愛かったと報告しておきましょう。物価ですがユーロ圏の半額。ホテル、レンタカー、ガソリン、スーパーマーケットどこも半額な感じでしたね。日本からは直行便はなくアムステルダム経由がスムーズですね。ロシア経由の場合はビザが必要になるとのことです。