Contents > 店主プロフィール
神田に店を構えて25年と四半世紀。気が付いたら、立派な?模型屋のオヤジとなっていた。 せっかくだから仕事人生を振りかえってみよう。人生は行方はわからないものだ。 大学を卒業、勉強しなかった4年間、コネで入社したのは印刷会社。そこで製版という仕事を覚えた。普通紙の印刷物はCMYKという4色の版を作り印刷すると皆さんが見ているようなカラーの印刷物が出来上がる。印刷の学校も行かしてもらっていろいろ勉強させてもらった。グーテンベルクとかね。ほかの生徒が寝てる中、真面目に勉強したかいがあって優勝賞をいただいた。が、3年過ぎたら平面の仕事が飽きてしまった。 今思えば生意気な話ですね。俺って何がやりたいだろ?何が好きなんだろ ? って、 ある時、毎日のように見ていた車の雑誌にとても精巧なイタリア製オートバイのプラモデルが紹介されていて、これだ!と電球が光りました。 設計はなんと日本人で連絡先まで書いてあったのでシャイだった私はすっごい、すっごい勇気出して電話をかけました。そのOのさんはすぐに会ってくれ模型の仕事がしたい旨を伝えると、設計がしたいのなら金型を勉強しないとだめだと。やる気があるなら金型屋を紹介するよとまで言ってくれました。初対面なのになんという愛のある方なんだ!二つ返事で紹介していただき、触ったこともない工作機械を扱うことに。 お世話になった印刷会社に別れを告げて駒込の小さな町工場へ再就職。実はこの時、金型のカの字も知らなかったのです。プラモデルは作っていたのになんと無知な奴だったのでしょう。一日目から修行の始まりです。工場にあるもので見たことがあるのは穴を開けるボール盤くらい。 そういえば父は器用でマキを切るでっかい丸鋸がギュンギュン回る電動の機械をフレームから自作してたっけ。その血は引いてるのか ? 肝心の図面の読み方も先輩から教わった。幸い工場長をはじめみんな親切で助けらました。硬い硬い金属を削って、穴を開けて、磨いて長い時間をやっとできるのだとわかったのが半年くらいたってからだったなあ。金型に使う鉄、モールドと呼びますが日本では45Cと言われるものでした。 比較的柔らかいほうらしいですが充分硬いです。ウインドウ等の透明パーツ、当然ガラスのように向こう側が曇りもなく通して見えるのが当たりまえ。金型は顔が鏡のように写るくらい磨くのです。これは新人君の仕事、小さい面積だってすぐにはピカピカにはなりません。磨きのコツはあるんですが手抜きは出来ない作業。特に昼ご飯の後は睡魔との戦いだった。この磨きが終わったあと表面にメッキ加工をしてさらに鏡面にします。 新人君の仕事は穴開けもあります。金型は大きいものだと縦60cm、横40cm、厚さ30cmとか重量も半端なく思いですが、腰を入れるコツを掴むと持ち上がられちゃいます。成型時、熱く溶けたプラスチックを流すと当然型も熱を持ってくるので冷却が必要です。その冷却用の水穴を開けます。 例えば長さ60cmの見たこともないような長いドリルで穴を開けるのです。両側に印をつけて両側からトンネルを掘るように貫通させなければいけません。ボッーとしてると長い穴が斜めになって穴がずれてしまう。穴をあけるということはドリルを入れていった部分は削れて出てきます。切り粉といいますが、この切リ粉をマメに出しながら開けると真っ直ぐ開けられるのです。穴あけの基本を実践したわけです。修行はまだまだ続く。
次回につづく。
ナンバープレート制作から色替え、ロゴマークまで実車そっくりにプロが丁寧に制作いたします。
制作実績100台以上。
展示会用の大型モデル、ラジコン、ジオラマ、営業販促用、ノベルティモデル、周年記念モデルを1台から制作。
KENが企画、取材、編集した本や編集にかかわった本をご紹介。はたらくクルマ、巨大重機の世界他。
今は手に入りにくい古いモデルの中からKENセレクトで紹介。重機模型のディープな世界をお楽しみあれ!
重機、トラック等の模型を専門に製造しているメーカーをご紹介。
CONRAD,NZG,CCM,WSI,他。
訪問させていただいたファクトリーはLIEBHER 他多数。ものつくりの現場からレポートします。
機械の本場ドイツで開催される「バウマ・BAUMA」をはじめ、重機の展示会をレポート。
カッコ良く働いている重機の雄姿を臨場感タップリにお届けします!
「KEN’S MOVIE」ほか、KENKRAFTが発信するムービーをこちらでご紹介。ラジコン模型なども。
KENKRAFTのオーナー、重機ジャーナリストのKENについて。出演番組などの情報もこちらから。
はたらく自動車博物館の館長や、KEN’S MOVIEの制作に関わってくださった皆さんなど…。
食いしん坊KENがお世話になっているお店やさんをご案内。どこもおいしいよ!