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Ken が紹介する達人達

Ken’s movie は御覧いただきましたでしょうか。
僕はとても人に恵まれているなあといつも思います。                                           
うちを贔屓にしてくれるお客様はもちろん、何かを作ってくれる方たちや友達や家族もそうですね。                      
そんな人たちに支えられているわけですが、このコラムでは、その道の達人を紹介してみましょう。
ホームページを新しくするにあたってこのページをデザインしてくれた工藤知美さんの提案でKenを紹介する動画“ken’s movie”を作ろうと。     
簡単に動画といいますが、まあ、大変な大変な作業らしいです。撮影は岡村智明さん。                            
二人とも車(シトロエン)の仲間で普段から仲良く遊んでもらってます。                                   
彼らの紹介はいずれしますが、今回はken’s movieのバックで流れている音楽の話をいたします。                        
動画のバックで流す音楽はありもののコンピューターで作った、いわゆる打ち込みですね、を利用することが多いのです。でもなんかそれはいやだなあと漠然と思っていました。
音楽は大好きでプロミュージシャンの仲良しも数人います。                           
今年の2月14日(2021年)、そんな仲良しの一人、伊藤ノリコさんのお誕生日ライブへ。メンバーは旦那様のギター、宮野弘紀さん。         
ピアノ、フェビアンレザパネさんというトリオ。                                              
素晴らしい演奏に酔っていたら、天から声が!彼らに演奏してもらえ!その閃きをライブ後に宮野さんに伝えたら、イイよって、軽くOK!
ここでメンバーを紹介しておきましょう。

伊藤ノリコさんはギター弾き語りの歌姫。今回は歌が入らないので録音には参加してないのですが、メンバーの大事なまとめ役として力を貸してくれました。
ブラジルでジョアン ドナート(とても有名な方です)と一諸にアルバムを制作したり独特の歌声と美貌で多くファンの心をつかんでいます。

宮野弘紀さんは1971年にマンハッタンスカイラインというアルバムを二ューヨークでレコーディング。フュージョン全盛期から大活躍のギタリスト。
ブラジル系音楽にも精通していて、最近ではブラジルのギタリスト、ルーラ・ガルボン氏とのデュオアルバム“アダージョ”をリリース。
テクニックをひけらかすことなく上質で上品、包み込んでくれるような作品に仕上がっています。
宮野さんが編み出した“さざ波奏法”はギター演奏の表現方法に新しい言語を作ったと言っても過言ではないでしょう。

ピアニストのフェビアンレザパネさん。彼はまさにマエストロ。時には力強く、時にはピアニッシモ限界の繊細なタッチ。奏でる音が織り交ざって消えていく様は空間に広がる絵画を見るようで風景が見えてくるとはこのことですね。ソロライブではしばしあちらの世界に、瞑想状態を味わいました。
ソロ活動だけではなく小野リサさんのバックや大貫妙子さんからの指名等、多くのミューシャンからも絶大な支持を得ているアーティストです。
絵画や彫刻などの美術にも造詣が深く真の芸術家です。

フルートの城戸ユカさん。昨年(2020年)ボストンから帰国され国内で演奏活動が復活。その前はブラジルに住まわれていてブラジルのミュージシャン、ジョイスさんや小野リサさんとも活躍されていました。ボストン時代にご縁があって、帰国初ライブでご対面。その時の演奏は忘れられないくらい素晴らしいものでした。
フルートが身体の一部ではないかと思うような次々に奏でる色彩豊かなアドリブのフレーズは、うわあ、そう来たかあ、グイッと心を掴まれ涙腺が緩んでました。
テクニック的にはとっても難しいことをやっているはずなのですがとても楽しそうに演奏されていて、そこがとっても素敵なんです。
ドキドキしながら彼女にレコーディングのことをお願いしたら、喜んで!と。
レコーデイングエンジニアは津吹龍辰さん、その業界ではやはり超の付くプロフェッショナル。音楽作りには欠かせない重要な仕事。
膨大な数のスイッチ基盤を前に手慣れた手つきでスイッスイッとヴォリーム操作。僕が見ても何をやってるかわかりません。ピアノだけでもマイクが3、4本もセットされてるんですね。今回は粗削りな音楽がさらに磨きをかけ完成していく様を目の当たりに見るという貴重な体験もできました。この話はまた別の機会にしましょう。

さて、前出の工藤さんが曲のイメージをウッディアレンの映画のような楽しくてコミカルな軽いコメディタッチ。                 
映画の予告編を観るような作品にと。
宮野さんがそれを受けて作曲、短いイントロはガガーーンとショベルのバケットが動くのを表現したと。
聴いてみるとまさにそんな感じ。     
くるくると場面が変わっていきます。自分で言うのも変ですが、笑っちゃうくらいKenのことを上手く凝縮してありますね。

動画撮影の岡村さんと僕は三谷幸喜さんの大ファンなのですが、最初に曲を聴いた時に、二人でこれは三谷さんの音楽だよねって!実はウディアレンの映画はほとんど観てなくてね。
ロケ地はうちのお店をはじめ新潟や鹿児島までほんの数秒のためにいろんな所へ行きましたよ。                         
ショベルを運転してますが車両系の資格は持っておりますのでご心配なく。                                 
赤いスーパーカブと最後に出てくるシトロエンは10年乗っている自前です。
演奏にはアドリブを入れたロングバージョンもありますので、こちらも聴いてみてくださいね。
思い返すと、超がつく演奏家さんたちに、よくも大胆なお願いをしたもんだなと。
おかげで映像も音楽もありえないくらい素晴らしい作品に仕上がりました。
参加していただいた方たちにこの場を借りて深く、深く感謝いたします。
ありがとうございました!!

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